日が暮れゆく初冬の東京・池袋の街頭で、男性(66)は手のしわを数えていた。5年前に亡くした「お袋」が晩年にやっていたしぐさだ。
「年を取ると弱気になるね」
職を求めているが、コロナ禍での再就職は若者でも容易ではない。ため息が出た。
新型コロナウイルスの感染が広がった一昨年4月、清掃の仕事を失った。貯金を取り崩したが、半年でほぼ尽きた。
昨年6月、家賃を払えず、65歳で初めて犯罪に手を染めた。
男性は、生活苦の末に犯罪グループの一員となったいきさつを語り出しました。その現場で見たある光景が「想定外」につながったといいます。
しわが目立つ手で担ったのは…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル